システム出世術

 元大学職員の友人からよく聞かされた話がある。
「今の時代になっても、結局のところは、あいさつができるか、読み書きができるか、そこから始めないとダメなんですよ。」
彼は大学生に対して就職のお世話係などを10年以上も続けてきた進路担当なのであるが、その彼がこう言うのだ。大学全入時代、今どきの学生のレベルを嘆いてみても仕方がないことだが、採用する側の企業にとっても結構深刻なことになったりする。
 彼の考察を取りまとめると、部活に入ることもなく、スポーツに励むこともなく、アルバイト経験すら無く、SNS友達だけで暮らしてきた学生時代。おまけに、コロナ全盛の時代がたたり、まさにそのときに学生時代を過ごした者など、まともに学生生活を過ごせなかった者が多く、つまり集団生活を経験せずに引きこもってスマホに向かっている世代がいるのだという。
 バブル前夜に就職し20代そのまんまバブルど真ん中時代だった僕たちにとっては、考えられない若者世代を育った人たちが大量に居るわけだ。その後、職についてから、先々どうなっていくのかを考えたときに、気の毒にみえたり、色々と思うところはあるのだが、どうか前向きに走ってきてもらいたい、というように気持ちを切り替え、何とか彼らに熱くなってもらうため、気づいたことを書き連ねてみた。きっかけも含めて書き下ろした雑文ではあるが、何かのヒントになればと願うばかりである。

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